空気と化す不動産営業マン

住みたい物件は目星つけて、あとは部屋をどれにするか?という段階。

今回担当してもらってる不動産の営業さんは、すごい優秀。

なんてったって、部屋に入った瞬間空気になるんだから。

 

この不動産屋さんは、会社から近いし知名度が高いって理由で、選んだ。

最初に行って「いらっしゃいませ~」と迎えてくれた人たちは、ちょっとテカっとしている4、50代のおじさんたち。

今まで3回行って3回とも同じメンバーだったから、恐らく、このおじさんたち3人でお店を回しているんだと思う。

で、私を担当してくれることになった営業さんは、40代後半くらい、吉本のお偉いさんでガキ使に出ている藤原を思い出させる外見だ。

藤原よりも一回り大きいかもしれないw

この営業さん、カバンがボロっとしてるし、動きが鈍いし、失礼だが一見仕事ができそうに見えない。

だけど、彼には、部屋に入った瞬間空気になるという特技がある。

 

他の不動産屋さんと物件見に行ったとき、ソワソワしてちゃんとその場で吟味できた試しがなく、とりあえず写真撮って後で考える、というパターンばかりだった。

だけど、驚くことにこの営業さん、部屋に入った瞬間空気と化し、完全に存在を消してくれる。

隅っこの薄暗いところにひっそり身を潜め、ただただ私のつぶやきにうなずいてるだけである。

今の家具をどう置くか?所有物のうち何を減らすか?とか、その場で静かに考れるほどの余裕を与えてくれる。

 

物件の内覧は、真っ白なキャンバスに絵を描く行為に似ていると思う。

何もない部屋を内覧しながら、ここにこんな家具おいて〜バッグはここに置いて〜などということを、ひたすら頭の中で描く。

納得して物件を選ぶためにも、出来る限り丁寧に絵を描きたい。

彼のような空気と化し、絵に集中させてくれる人が担当だと、良い部屋選びができそうだ。